伊勢エビ事件

毎年律儀にお中元とお歳暮を送ってくださる方がいる。そんな方から今年もお歳暮が届いた。
い、生きてる……??? 

捌き方の説明書と軍手が同封されていた。ツイートの写真の通り、おがくずからちょろっと触覚が出ているので、そっと閉じました。かずくんはどうせ無理だろうけどとりあえず帰宅を待ち。

「いやいやいや、無理よ、見た目 虫じゃん。」

ですよね。わかってた。

ワシが…やるしかねぇ……!やるよ、やってやる。

こちとら経産婦やぞ。もう大抵のことは怖くねぇ。でも側にいて。手伝って。

意を決して、おがくずを手でどけてみる、赤黒い甲殻がチラと見える。

いや無理無理無理無理無理無理ィィィイイイ!!!!!

ゾッとした。なんでさっきまでいけると思ったのだろう。デカすぎる。


ガサガサガサッッッ!!!


い…生きてる…!!!ヒイィィィィ!!!もうダメだよ、無理すぎる!じゃあどうすんの!?と軽くパニック。

よくよく考えたらこのフォルム、

地球外生命体すぎる。バジュラの亜種と言われても違和感ない。バジュラに心があるようにイセエビにも心があるんだよ!とか言われたら信じる。ランカちゃんとアイモ歌う。

…いや、むしろ地球外生命体なのは我々人間ではないのか???この太古を感じさせるフォルムに畏怖の念を抱くのは、地球の覇権をかけて戦っていた頃の記憶がDNAに刻まれているからではないのか???(私はゴキブリにも同じ仮説を立てている)

伊勢海老の圧倒的オーラに慄き、なんとか箱を閉じガムテープで封印することに成功。これだけでとても怖かった。だってずっとガサガサ言うてる。本当に怖かった。

私は舐めていたのだ。たかが海老だろうと。しかしこちらにおわすは海老界の王、伊勢海老様だった。格が違いすぎる。

改めて伊勢海老について調べる。生命力がとても強いらしくおがくずの中でも数日は生きてるらしい。掴むときはもちろん刃を入れるときも暴れ危険なため包丁ではなく調理ハサミがいいらしい。(送ってくださった方は「伊勢エビって鳴くんだよ〜⭐︎」とも言っていた。は?)死ぬとものすごい早さで自己消化をするためすぐに腐ってめちゃくちゃ臭くなるらしい。

なん……だと……?

エビの霊圧が消えたらこっちまで終わる…ってコト…!?

これは早急になんとかせねばならない。どこぞの首相のように検討に検討を重ねている場合ではない。

とりあえず隔週でうちに来ている母親に電話したところコロナに罹患していたため不可。(心配) 私の友達の中で1番近所に住んでいる桃子に勝手に希望を抱くもハレクラニ沖縄にいるようだ。(羨ましい)

近隣スーパーに持ち込みで捌いてくれないか聞いてみたが衛生上不可。

かずくんが「出張シェフっていうのもあるよ?」と…えぇ…

そこで私が見つけたSABAKIBAという神サイト。ここから釣船茶屋ざうお目黒店に電話。


プラレールショップで商品券の端数を合わせるために神店員さんが出してくれた有料袋(特大)が、伊勢海老の持ち運びに奇跡的に役に立ちました!!!このサイズじゃないと箱を横にするしかなくなるため本当に助かりました。

いや〜良かった。めでたしめでたし。美味しかったわ。

それにしても伊勢海老すらさわれないなんて、私(とかずくん)は大丈夫でしょうか。私はトラウマすぎて夢にまで伊勢海老が出てきました。夢の中では覚悟を決めて自分で捌いていましたが、脳内BPOに抵触したのか大きさは実際の半分程度になっていました。

そして調理をお願いして本当に良かったと思う点が。なんと、箱に、2匹いらっしゃったようです…。

…これもし 覚悟を決めていざ!とやっちゃってたら、1匹掴んだ下からもう1匹出てきて奇襲されてたんだ…そんなんされたらもう、正気を保っていられる気がしない。助かった。命が危なかった。いやー本当に、漁師の方や調理師の方には感謝と尊敬の意しかありません。


人は、1人では生きていけないんだね…!

♪きーみっはだーれとキースをすーるーっ♪


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